「運送・物流って、物を運ぶのがお仕事でしょ?」
実は、それだけではないんです。運送と物流のお仕事は、下記の「6つの役割・工程」に分かれています。

・「保管」は、物品を保管し、配達時期の管理・調整などを行います。食品などは特に、温度・湿度など、徹底した品質管理が必要になります。
・「荷役」は、荷物の積み降ろし・倉庫への入出庫を行います。
通関手続き(海外との取引などで必要)もこの工程で行います。
・「流通加工」は、パーツごとに分かれていたものをまとめたり、荷物にラベルシールを貼るなど、送り主から指定通りに荷物を加工する作業です。
・「包装」は、梱包材を利用して、荷物が壊れないように梱包・包装をおこなう作業です。リサイクル可能な梱包材を利用し、環境対策を行っている企業も増えてきています。
・「輸送/配送/運送」は、自動車、鉄道、船舶、航空機など輸送機関を利用して、お客様の元へ荷物を運ぶことです。
・「情報管理」は、温度・湿度など輸送中の荷物品質管理や、輸送経路の確認・記録をすることです。状況管理に役立つだけではなく、効率的に輸送を行うためのデータベースにもなります。
このような工程を手広く手掛ける企業を「物流会社」、トラックを使用しての輸送に特化した企業を「運送会社」というイメージが一般的になっています。
一方で、「運賃=利益」のように、そこにかかるコストに注目しているのが、運送会社で、「運賃の削減=荷主企業の利益=自社の信用」と、物流コストのことを考えるのが物流会社という定義も同事業者の中であるようです。
荷物を一つ運ぶだけでも多くの工程と労力、それにまつわるお金が必要になります。運送・物流会社は、各々工夫を行いながら、私たちの元へと荷物を届けてくれているのです。